酒場という聖地へ……
酒を求め、肴を求め彷徨う。
とろり丼の酒場放浪記
「とろり丼です。今回はですね、熊本に来ています。」
(とろり丼 ブログとかやっている。一応働いてはいるものの先行きは不安そのもの。一人居酒屋もなんのその。流石に田舎にぽつんとある個人経営の店は入りづらいようですが)
「地震からもう二年になりますね。駅前からはちょっと遠いんですが、すてきなお店も色々とあるんですよ。それではちょっと行ってみましょうか」
(ナレーター:じゃ丼)今回とろりさんが訪れたのは、九州のど真ん中。鹿児島本線、九州新幹線のど真ん中でもある、熊本。(今回も何もなく、熊本以外はありませんが)
駅前の高架化もこのほど終了し、再開発計画も順調に進んでいるようだ。
「熊本の町中も市電が走っているんですよねー」
地方都市としては規模の大きな繁華街ではあるが、少し離れていることもあり、駅から向かうなら市電を利用するのも手。最新の車体から、ノスタルジックな車体まで様々。運賃は一律で170円、歩き疲れたら利用するのもいいだろう。
さて、とろりさんは市電を降りて路地へ入っていく、河原町?
少し歩くと古めかしい建物が連なる一角へと出た。ここは、河原町繊維問屋街という場所で、その名の通り以前は問屋街だったようだ。現在はノスタルジックな町並みを残しつつ、アトリエや新しい店舗がオープンするなどしている。
「いいですね-。以前はもっと人が行き交ってて活気があったんでしょうねー」
懐かしい物が意外と好きなとろりさん、素人なのに写真を撮りまくっている。確かに、古びた看板や壁などにはなかなか味がある。
郷愁を感じる町並みに後ろ髪を引かれながら、とろりさんは酒場へと向かった。
「はい、こちら、瀬戸さんです。地下のお店ですね。実は一度来たことがあるんですが今回は紹介しようと思いまして、また来てみたというわけですね。それでは行きましょう」
瀬戸は地元民にも愛される居酒屋さんである。刺身や馬刺しなどを取り扱っているが、お一人様用のメニューもあるのが嬉しい所。
「えーと生ビールの、馬刺しセットでお願いします」
河原町から歩いてしまったとろりさんは、喉の渇きをまずはビールで潤す。
注文したのは、ビール、馬刺し、馬肉の鉄板焼きがセットで1580円というセット。まずはお通し。これは、山かけか?
さて、すぐにセットの馬刺し、鉄板焼きも出てくる。
ちなみに外の黒板にもあるようにハイボールや焼酎でもこのセットは注文できるので、ビールが苦手な方もご安心を。
「いやー、馬刺しはいいですね。量が多いと割高になってしまう感じなんでしょうが、一人ならね、このくらいでもいい所なんじゃないでしょうかね」
さて、飲み物をハイボール(450円)に切り替えたとろりさんは次なるオーダー。
珍しく貝を攻めたとろりさん。アサリバター?
アサリバターは480円でそれなりの量。たまに残っている砂の感触も味わいながらも美味しく頂く。
そろそろいいんじゃ無いかとも思ったが、まだ行くようだ。
「えー、タラの芽天ぷらとハイボールをもう一杯」
一軒目からちょっと多目のような……大丈夫でしょうかとろりさん。
とはいえオーダーしてしまった物は仕方が無い。タラの芽の天ぷら、揚げたてを頂きつつハイボールで流し込む。
お会計をしてちょっと頼みすぎたかと、とろりさんが後悔するのは少しだけ後のことである。
「はい、瀬戸でした。一人でもね、馬刺しなんかを少しだけお試しできる感じというのがいいですよね。今回はちょっと頼み過ぎちゃいましたけど。さてさて、まだこの界隈にはね、いいお店が大量にありますから。もう二、三軒は回りたいと思います、それでは」
月一の 飲み一軒目は 頼みすぎ
予算には、限りがある……
余談:このお店、飲み物450~ということでそこそこします。一人で行くときにスマホを見ながら飲むことが多いのですが、地下にあるせいで電波の状態は良くないです、そこだけはご注意を。